シリカゲルには小さな孔がいっぱい開いていて、その表面積はスプーン1杯(約1グラム)で約650m2以上(シリカゲルA形)、テニスコート3面分にもなります。シリカゲルが吸湿する秘密は、この「表面積の広さ」と「小さな無数の孔」にあります。シリカゲルに広大な表面積があることは上記の通りですが、その表面 には多くの水酸基(-OH基)と呼ばれる物が出ています。この水酸基が水分子を捕まえる「手」の役割をしているのです。水酸基はマイナスの電荷を持っています。そして水分子の水素基(+H基)が持つプラスの電荷と電気的にくっつくのです。これを水素結合と呼び、かなり強力に水分子を捕まえます。
シリカゲルは水素結合で水分子を捕まえる一方で、毛細管現象で水を吸い上げます。シリカゲルに空いている一個一個の非常に小さな孔が、この現象を起こします。「水素結合」と「毛細管現象」という2つの現象が重なってシリカゲルは水分子を捕まえます。化学変化を伴わず別の物質に変化したりしないため非常に安全で衛生的に吸湿します。
シリカゲルには吸湿特性の違う2つの種類の製品があります。A形とB形の違いはシリカゲルに開いている孔の大きさにあります。A形は小さな孔がいっぱい開いている、B形は大きな孔が少しだけ空いている物と考えてください。
A形は「水素結合」の割合が大きく、B形は「毛細管現象」の割合が大きくなります。水素結合は非常に強力で、一度捕まえた水分子は簡単に放しません。(約170~190℃の温度を加えると水分子を放します)。それに対して毛細管現象での吸水は周りの湿度が下がれば、比較的簡単に水分子が空気中に戻っていきます。このような特性の違いから食品関係やその他の乾燥用途に使われるシリカゲルはA形が多く、また、ホームセンターなどで売っている「天日で干してもう一度使えます」というシリカゲルはB形が使われます。用途や使用方法により両者を上手に使い分ける事が大切です。
うがいをよく行い、水を飲んで様子をみて下さい。青い粒は色変化により吸湿状態を示すインジケーターの役割があります。水分を吸湿すると青色からピンク色に変化していきます。
直射日光を避けなるべく湿気のない、涼しい場所で保管して下さい。使い残しがある場合はアルミ袋や缶など透湿性の無い密閉容器にて保管下さい。
青い粒はシリカゲルを塩化コバルトで色づけした「青シリカゲル」と呼ばれるものです。青シリカゲルは水分を吸着すると下記の様に色が変化していきます。シリカゲルは本来、無色透明な物質で見た目では水分を吸っているのか判別 できません。そのため、青シリカゲルはシリカゲルの吸湿状態を示す目安の役割があります。
再利用は推奨しておりません。
一般ご家庭の場合は不燃ごみで廃棄できます。事業用の場合は収集される自治体により分別の基準が異なりますのでお住いの市町村にお問合せ下さい。